ドイツ有限会社オーガニックビジネス研究所

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ソーシャルベネフィットなオーガニックのはなし

no1動物福祉

有機畜産は、動物を単なる食料ではなく命として捉え、動物ができるだけ苦痛やストレスを感じないようにする「動物福祉」に基づいて営まれています。たとえば、狭い空間に閉じ込めたり縛ったりしないこと、外に自由に出れるようにすること、薬を不必要に投与しないこと、などが奨励され実践されています。

no2生物多様性損失を阻止

世界の生物の多様性はたった40年間で60%まで損失しました。その最大の要因が農薬などの化学物質に依存する農業だと言われています。 有機農業で使用が許されている農薬はほとんどが天然素材です。たとえば、昨今世界で報告されるミツバチの大量死・大量失踪の原因であるネオニコチノイド系の農薬の使用は有機農業では禁止されています。

no3公正な賃金と労働条件

世界には約5.7億人の農家がいると推定され、その多くは1日2ドル以下で暮らす貧困層だと言われます。オーガニックな商品は通常の製品より比較的高額で売れることから、生産者や労働者はより公正な賃金を得やすい傾向にあります。また、民間の有機認証には労働者に配慮した厳しい認定条件があることから、児童労働の禁止といった公正な労働条件や環境のもと生産製造活動が営まれています。

no4水辺を豊かにする

農業で使用される化学肥料、農薬、動物用薬品、土壌中の過剰養分などは、河川や海洋に流れ水質の汚染原因となっています。有機農業ではこれらの使用量・流出量が格段に減少するため、多くの生命の源である水が守られます。また、雨水の積極利用や水を保持しやすい土作りが行われることから最大80%近く、水の使用量を抑えることができます。

no5地球温暖化にブレーキ

農業は地球温暖化をもたらす温室効果ガス排出の最大要因のひとつと考えられています。たとえば、牛などの畜産によりCO²の25倍の温室効果を持つメタンが発生し、化学肥料使用によりCO²の300倍の温室効果を持つ一酸化二窒素が排出されています。有機農業では化学肥料が使用されないこと、また炭素を土壌に固定する森林農業が積極的に採用されることなどから温室効果ガス削減に貢献しています。

no6次世代の命を守る

日本では500種以上の農薬成分が登録され、中には脳障害や生殖障害など次世代の命に負の影響をもたらす危険物質もあります。有機農業では、約30種の農薬成分が使用可能ですが、安全性の高い天然成分がほとんど。さらに、抗生物質やホルモン剤といった動物用薬品、合成化学調味料などは原則使用できず、厳しい基準のもとで管理されています。

no7遺伝子組換え技術の排除

日本では、遺伝子組換え(GM)作物は、家畜の餌、トウモロコシや大豆を使った加工品などに多く利用されています。表示義務がないものが多く消費者にはわかりません。世界の研究によると、GMにより寿命の短縮やガンなどの健康被害、生物多様性の喪失、農薬使用量の増加に伴う環境汚染などがもたらされています。有機農業ではGMの利用は禁止されています。

no8健康な土を育てる

現在、畑に適した地球上の3分の1の土はすでに劣化し、サッカー場30個分の土が毎分劣化していると言われます。土はすべての生命の源です。有機農業は、土中の生物や有機物を増やし健康で肥沃な土を育てます。健康な土は、高い生産性で食糧保障に貢献し、保水性の高さから洪水や干ばつといった自然災害を防ぎ、森林の5倍の炭素量を土中に蓄積して地球温暖化を緩和し、さらには汚染物質のフィルターとなって水質を高めてくれます。